ベートーヴェンサイクル 〜第9〜

 Performance
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ベートーヴェンサイクル最終日にヤープさんがくれたご褒美のサイン

 

 

昨日1ヶ月に渡るベートーヴェンサイクルコンサートが無事終了。

この間、マエストロヤープもプレイヤーも1分たりとも無駄にせず、一生懸命香港フィルのベートーヴェンを創ってきたと思う。

プレーヤーもかなりプレッシャーと疲労の狭間で苦しんだ…と思う。

おまけに風邪が大流行で、多くのプレーヤーがcough drop や薬を服用しながら頑張った。

中には最後の最後でダウンして、第九の本番に出れなかった人もいた。本当に可哀想。

人生何が起こるか分かんないとはよく言ったものだ。

やっと出来上がりかけた第九。皆んなそれなりに気持ちも高まって来てる時に、まさかのソロソプラノシンガーが体調不良でダウン。

本番まで後1日を切って代役を探す暇もない。最悪ベートーヴェンサイクルなのに第九を他のナンバーに変更するしかない所まで追い詰められた。

そんな時に飄々と現れた救世主は、今回共演する合唱団の若い女の人だった。

私歌いますと!名乗り出てくれた。ヤープさんも’’ほ、ほんと?ありがとう!’’と手を合わせて

彼女に拝んだ。

彼女がソロパートをオケと練習できるのはリハーサルで1回、ドレスリハーサルで1回、計

たったの2回。彼女の歌を聞くまではヤープさんも、私たちも内心ドキドキしていたはず。

彼女が歌い出した。’’え!!この人ほんとに合唱団の団員?’’ と思うほど堂々と歌う。他3人のソロイストたちは世界で活躍するシンガーだ。なのに緊張も表に出さず、のびのび歌っている。

そして、2回の本番も無事大役を果たした彼女。

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左手端の紺のドレスを着ている方が救世主!

 

客席もほぼ総立ちだった。

彼女にはこれから明るい未来が開けるといいなあと心から思う。

彼女に教えられたこと。

 

チャンスはいつやって来るかわからない。

チャンスをつかむには、日々コツコツと努力をし、いつでもチャンスが来た時にその場に立てる様に準備万端にすること。

そして、チャンスが来た時に、名乗り出る度胸がなければならない。

 

…  といということかな。