Tomoko’s Violin Diary 第一章バイオリン物語17
ーNWS でのカリキュラム
NWSでは週ごとに変わる2時間プログラムを毎週末に演奏する。
定番の曲、大きな交響曲はもちろん、珍しい新曲もどんどん取り入れてコンサートを開いていく。
毎週違ったプログラムを仕上げるのは新人には結構タフである。
指揮者は音楽監督であったりゲストの指揮者だったり。みなさん素晴らしい方ばかり。
大きな交響曲からバロックコンサートまでいろいろ豊富なコンサートをやる。
素晴らしいところは、バロックの時はバロックで名の通った人が指揮をし、またマスタークラスを開いてくれる。
オーケストラスタディーの指導には、ボストンシンフォニー、シカゴシンフォニー、ニューヨークフィル、ロンドンシンフォニー、ミネソタオーケストラなどメージャーオーケストラから定期的に首席の人たちが指導に来る。
そして、非常に緻密なレッスンをしてもらう。時にはマスタークラスとして、みんなの前で演奏し、モデルになったりする。とてもいい刺激になる。
ソロのレッスンもズッカーマン、スピバコフなどなど錚々たるソロイストたちが来て教えてくれる。
その他にも、オーケストラのオーディションで必ず提出する、受かりやすい明瞭な履歴書の書き方など、オーデションに関しての全てのことをプログラムの中に組み込まれている。
みんな凄まじい競争率のオーディションを合格して入ったメンバーたちが、緻密な指導を受けながら日々精進して過ごすので、オーケストラのレベルはかなり高い。毎週気合が入りまくりである。
後にも先にもNWSにいる時ほど真剣に上手くなりたいと思っているメンバーばっかりの中で生活することはないだろう。本当に貴重な経験をさせて頂いたと心から感謝している。
今でも世界のオーケストラで活躍してるこの時のメンバーとやりとりをする。話をすると、本当に懐かしい思いでいっぱいになる。