Tomoko’s Violin Diary 第一章バイオリン物語4

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ー高校生

うちの高校は進学校であったが地元では音楽でもそこそこ有名な高校だった。

高校にスタインウェイがあったり、歌科のプロが結構出る高校だった。

プロになるのは辞めたけどバイオリンは続けていた。

レッスンも毎週通っていた。親なりに私に自信を付けてくれる先生を探したいといろんな先生に相談していた。バイオリニストだけではなく、フルートの先生や、ピアノの先生にも。

バイオリンの練習に比べれば学校のお勉強は苦にもならずそれなりに全教科こなしそこそこの成績は出していた。バイオリンのプレッシャーが無くなり、勉強ができるということが結構新鮮だった。

それでもバイオリンを学校で演奏する機会は結構あった。プロを目指さないと決めた時点から昔の様に頭が真っ白になる様な演奏はしていなかった。

また、周りの同級生や、観客が私の演奏を喜んで聞いてくれるのが素直に嬉しいなぁと思える様になっていた。音楽を自由に表現できることが楽しいと思える様になっていた。

高校での時の経過を経て、やはり音楽の道で生きて行きたいという気持ちが復活してきた。

親に頭を下げてもう一度音大受験をお願いした。これを言い出す時はかなり緊張したのを覚えている。

条件は2つ。

1:体が丈夫でなかったので、親戚がたくさんいる生まれ故郷の愛知県であること。

2:受験は滑り止め無しで、1つに絞ること。

ウッ逃げ場がないではないか!!

しかしここでニゴシエーションしたら、うちの親に ”馬鹿者!腰抜け!’’ と叱咤されて全てが自分の道に反する。

条件を飲むしか無い。

条件を出しながらも名古屋のレッスンや、いろいろなことで両親はとてもサポーティブだった。月に1回は名古屋に通ってレッスンを受け始めた。親ってすごい。無茶苦茶鬱陶しいところもある。(プレッシャーのかけようが半端なかったから)でも今は心から感謝してる。

また高校側もとても応援してくれていて、必要でない科目以外は全てバイオリンの時間に当てさせてくれた。

自分の意思で決めたこの時から、練習をするのが苦痛ではなくなっていた。